ヒミツの王子さま!
振り返った俺の視線の先にいたのは、
「日向?」
なんで・・・・
なんで日向が・・・?
俺は、目の前に立つ日向を見つめたまま固まってしまった。
まるで、スローモーションのように時間が流れているように感じた。
制服がハタハタとはためく音が耳に届く。
吹き付ける風が少し伸びた髪を揺らす。
数メートル前に佇む彼女のえんじのスカートがふわりと風に乗って揺れた。
捲れてしまわないように日向の手で押さえられたスカートの下に見え隠れする、健康的な太股に思わずドキリと胸が跳ねた。
「ここにいたんだ」
そんな俺に一歩、また一歩と歩みよる日向。
反射的に俺は日向から視線を離した。