解放〜自由〜
6.自由の過ち
私は実にあっさりと高校に入学。

これで母親と父親も安心するだろうと思い少しでも親孝行できたと思っていた…

しかしいつもおもしろい父親ではなかった…

私を激励して下さり泣いていらしたが…

母親はいつもに増してスパルタおばさんになっていた。

かなりの高レベルな大学を目指せと言いだしたのだ。

勿論利口すぎる母親なだけに期待には答えたかったがあほあほmanで柔軟な父親の血を受け継いでいる私なだけにそこまでの縛りはいらなかったのだ。

公立高校に入ってしまえば私立と違い親に負担が少ない上に自由に過ごせる…

バイトまでできる!
と言う甘い考えを私は持っていたのだ…

遺伝子のせいにするな努力次第だろと言われるかもしれないが私の意志は
自分で思っていた以上に固かったのだろう。

高校に入学する以前にピアノもコーラスも武道もソロバンも塾も英語も中国語までもかなりの格安で習わせて頂いた。

娯楽ではゲームに人形遊びにお姫様ごっこにテーマパークに日本全国旅行に数えきれない程楽しい思いをさせて頂いた。

それならば後の願いは一つだけ…



高校卒業後たくさんのアルバイトや趣味を生かせる仕事…

たくさんの人達に触れ合える仕事をして誰よりもいち早く自由を手に入れ稼いで稼いで親孝行する。

それが私の夢だから…

誰も大学生が悪いと言っている訳じゃない…

皮肉を言わせてもらえば
完璧な事を貫いて来たエリートwomanが母親の姿だったから…

ならば私は誰に何を言われようと母親と逆に近い事をして成功し楽にしてあげようと思ったからである。
< 6 / 10 >

この作品をシェア

pagetop