社宅アフェクション
その約40分後、教室───


「今さら本気出しても無駄だと思うけど?」
「あや子の本気をバカにすんなよ、かの子。小学生の時、本気を見せるって私の部屋から飛び降りたけど、ケガひとつしなかった」
「何階?」
「社宅の2階」
「微妙。勉強も関係ないし」


そんな京子と佳乃の会話をよそに、私はかなり真剣に勉強に打ち込んでいた。かたわらにはグチャグチャにした計画表。


「見てよ京子、この計画表。きっちり5日分の計画しかない。たった5日でやれると思ってるなんて驚きね。睡眠時間、0だって!」
「……あや子らしいな」
「あぁぁぁ~っ!!もうヤダよぉう!!何も分かんないぃぃ!!!!」


私はとうとう発狂した。
< 119 / 331 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop