社宅アフェクション
騒動はあったが、服の試着は終わり、今日は解散となった。
始終直人は“ハニーのメイド姿、ハニーのメイド姿…”と、気持ちの悪いくらいにつぶやいていたが…


「酒田、部活行くぞ」
「あ、おう。じゃあな、直人」
「あぁ行けよ!モテ男どもは行っちまえ!!」
「なんだ、あれ?」
「気にすんな、酒田。部活に支障をきたす」


直人のいう“モテ男”は、執事姿が似合っていた(らしい)俺らのこと。真綾のメイドを見れなかった上に、自分に執事が似合わないと思って拗ねているようだった。


「くあ~っ!!やっと部活できるぜ!」
「ほんと野球バカだな、本荘って。一時期休むこともあったから、俺も密かに心配してたけどさ!大丈夫みたいだな!」
「休んでたこと……?」


そんなことあったか?テスト期間中だって、一度も休まないで……あ、図書同好会…


そうだ。結局、部停の話もしなかったし、大陸と目黒の2人でお化け屋敷の準備進めてくれてるし……俺、大陸のためとか言ってて、何もしてねぇじゃん、実際……


「明日は部活前に部門……だよな?」
「そうだよ!初部門だ!!」


同じ部門なんだ。その時、何か話そう。
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