社宅アフェクション
「本荘くん……」
「な、なに…」


話したことのない女子の刺すような視線。
俺、余計なこと言っちまったか……?


「すごい!!」
「……は?」
「こんなに的確にメニュー考えつくなんて!もう、メニュー係決定じゃん!!」
「メ、メニュー係…?」


なんだそりゃ!


「本荘くんと、あとは…京子!この2人がメニュー係でバッチリだと思うんだけど」
「まい子!なんで私が…っ」
「料理研究部でしょ?メニュー係は、試作しながらメニュー決めてくんだもん」


メニュー係の定義っていつ決まったんだ!!つかなんだ、この流れ!!俺は…っ


「俺賛っ成!!任せたぜ、勝彦~!」
「いや、お前が賛成すんな!!」
「京子ちゃん、お願いっ!!」
「でも私は…」
「よっ!ご両人!!」
「「誰だ、今のヤジ!!!!」」


そんなこんなで、両者の意思は丸無視され、俺と京子はメニュー(と試作)係、残りは看板と飾りつけ係になった。
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