社宅アフェクション
夕飯を終え、風呂も済ませた俺が部屋に入った時には、10時を回っていた。


「あっ、そうだ」


カバンから携帯を取り出し、ベッドに倒れこんだ。


「あいつらにメールしとかねぇと…」


昨日いきなりメールで頼んで、半強制的に手伝ってもらったようなもんだからな。お礼はいわねぇと。


「直人と酒田と京子と…あとは佳乃…」


新規のTo.に4人の名前をいれた。が、消した。
お礼をいうのに、一斉に送るのは何だか失礼な気がした。


久しぶりに文面を真剣に考えた。お礼を言うってこんなに難しいことだったのか？


送ったあと、大陸におつかれの、目黒に状況確認のメールを続けて送った。


真綾には──


「いいか」


送ったらなんか面倒なことになりそうだし、あいつは送んなくても問題ないだろ。


一通り終えた俺は、メールの返信に目を通すことなく、寝てしまった。


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