社宅アフェクション
六回の表、王嶋の攻撃は打順が3周目となり、再び1番に戻っていた。


1番打者の堺は、2球目をうまくセンター前に転がし、塁に出た。
2番打者の大津は、3球目をサード側へファールラインギリギリに打ち返した。


ノーアウト1・2塁。どうしても次は抑えてほしかった。しかし、相当なプレッシャーと暑さで遠野も限界がきていたのかもしれない。


フォアボールで、3番打者・日高が塁に出てしまった。


ノーアウト満塁。この試合で、藤掛高校の最大のピンチだった。
そして次の打者は、あの川崎正吾だった。
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