社宅アフェクション
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とうとう明日は学校祭。あの日、美里さんに言われたのが効いているのか、勝彦のこの数日の働きっぷりはすごかった。存在に気分が左右されやすいのは、あながちウソじゃないかもしれない。


私も部活の後に部門や大陸の手伝いをして、一生懸命頑張ったつもり。
でも最後の準備日は、9時まで学校に居残りしてしまった。


「くあ~っ!!やっと終わったぁ!!!!」
「京子、女子がはしたない。おなか出てる」
「佳乃ちゃんのツッコミにも切れがないね。そんな疲れてる君には…これどうぞ」
「いらないわよ、そんなもの!!」
「戻った戻ったww」


なぜか靴下を押しつけあっている、あいかわらずの直人たちの様子を横目に、私は後片付けをしていた。
お化け屋敷も喫茶店も昨日までに終わっていたんだけど、装飾部門の仕事が山積みだった。


バルーン班の私たち(蒼空と勝彦と私)は、学校中を風船で飾り付けてたのだが、とにかく学校は広いし風船は割れるしで、てんやわんや。


京子たち、あげく大陸やさつきちゃんにまで手伝いをしてもらって……


「ほんと、おいおいって感じだよね。結局立場逆になっちゃったし。もう9時だよ…」
「しっかりしろよ、真綾」
「勝彦、あんたに言われたくないわ!」
「あや姉、かつ兄、僕は大丈夫だよ?」


始まった私たちの口喧嘩を、大陸がまぁまぁ
と止める。そのさわやかな笑顔に少しは落ち着いてきたけど……


「早く靴下はけよ、会津!そういやかの子。時間大丈夫か?」
「大丈夫じゃないわよ!!見てよ、この着歴!!お母さんカンカンなんだけど、どうしてくれんの真綾っ!!!!」
「ここで私っ!?」
「真綾先輩。私の携帯も見てください」
「ごめんね、さつきちゃん!!」


9時を過ぎてもいつも通りのテンションの私たちは、学校の警備員さんに半分怒られながら学校をあとにした。
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