社宅アフェクション
そんなシフト表を片手にしばらくみんなと雑談しているうちに点呼も終わり、また昨日みたいに持ち場に散っていった。

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午前中にステージ発表を控えている私は、すぐに体育館に向かった。一般のお客さんも入る今日は、ステージ発表が目白押し。だから時間通りに進むよう、最終確認は重要事項だ。


「…から11時が、軽音楽部の発表になります。5分の準備時間をとった後、11:05より新体操部の発表、5分間で撤退していただき、11:20より漫才……」


ステージ設営部門員から話を聞きながら改めてプログラムを見ると、予定はかなりキツキツ。
それに軽音、新体操、そのあとに漫才って……内容バラバラだなぁ…


「ここからは午後の部の話になりますので、午前の方々は解散です。発表の30分前にはきてください」
「はぁ~い」


説明に飽き飽きしていた面々が散っていく。


「さぁ、私たちは練習部屋に直行!」
「はい!」


部長の一言で、私たちは動き出した。


「真綾お姉さま!全力でサポートします!」
「真綾先輩!頑張ってください!」
「ありがとね、蒼空、由香里。頑張るよ!!」


今日は絶対に上手くいく。その確信がある。
練習だってした。今朝も調子よかった。
なにより、みんなが応援してくれている。


「私って単純かなぁ」
「なに今さらなこと言ってんの、副部長!」
「おわっ!ちょっ…ひどいよ~」


部長が笑いながら私の背中をたたいた。
私も笑いながら練習部屋に向かった。
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