社宅アフェクション
そんで着いた場所は体育館。
ここに来るまでの間、いろんなやつにジロジロ見られた。


「あははっ!すんごい注目されたねー」
「当たり前だろっ!!こんな格好だし、お前は俺を無理やり引っ張るし、チビどもは俺から離れねぇし!!」
「………お前?」
「み、美里さんです。ごめんなさい」


だめだ。逆らえない。
急に肩を組まれる。に、逃げられねぇ……


「そーね。素直な子は、美里さん、好きよ?それじゃ一緒にステージ発表見ましょうね?」
「は……はぁ?」


ステージ発表?なんの?
今は軽音楽部が演奏してっけど…


「蘭~!凛~!もうすぐだね~!」
「ね~!!」
「真綾お姉ちゃんだね~!!」
「まあっ……」


新体操かっ!!そういや、朝に大陸が言ってた。
なに?俺これから見んの?


「美里……さん。俺は遠慮し……」
「楽しみだね。勝彦くん」


肩に入る力が強くなる。動けない。


俺は、ここにいるしかなかった。
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