社宅アフェクション
体が、いや、顔が熱くなってきた。冷房がきいてるはずなのに。


佳乃とは出会ってからそんなに話したことないし、3年になって、よくいるグループの1人って感じで思ってたし……
テンションが直人と同じだから、直人が真綾に絡むみたいに、佳乃は俺に絡んでくるのだとばかり……


あれって告白なんだよな?いや、友達としての“好き”かもしれないし……
好きって、俺のどこが?なにが?だって、そんなに関わったことないだろ?


だけど……


“ゆっくり、あの頃の私たちに戻っていければいいの。いつか、勝彦くんは思い出してくれるって信じてるから”


佳乃は知ってる。俺の記憶よりもさらに古い記憶。
知らなきゃいけない。そしたらきっと分かる。


佳乃の気持ちも、俺の答えも。
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