社宅アフェクション
ゆさぶる勢いの強さに本当に気持ち悪くなってきた。
吐くかも…そう思った時、蒼空の動きを制止する手が見えた。


「そら姉、だめだよ!そんなに動かしたら、あや姉、死んじゃうよ!」


蒼空の弟、青葉大陸(りく)だ。先月、私たちと同じ高校に入学した1年生。
年下を意識してるからか、蒼空をそら姉、私をあや姉と呼んでいる。


「あや姉、大丈夫?意識、ある?どこぶつけたの?僕が見てあげるよ?」


天使のような大陸の声に胸がキュンとなる。
そう、この大陸こそが、私の癒やし。私の…好きな人。
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