社宅アフェクション
「…あ、あぁ~っ!!!!」
「ふん、これで物的証拠はなくなった」


録音の消えた携帯を真綾に投げ返した。真綾の慌てる姿を見て、頭が少し冷えてきた。


「話は以上。部活に遅れてる。もう行く」
「ちょっと待ったー!!!!!」
「なんだよ」
「勝負しよ!!」


は?勝負……?何言ってんだ?


「バラしたっていいんだよ、大陸に。勝彦がどう思っているのか」
「証拠ねぇんだぞ?」
「本人に言うくらいなら、証拠なんていらない
よ。話を聞いてどう思うか…でしょ?」


そういうもん……なのか?


「それに、私も大陸が好きだってバラされる危険もあるし」


確かに。実際、これをネタに、大陸から遠ざけてやろうとか考えてた。証拠がないのは同じだが……


「だから…勝負しない?」
「内容次第だ」

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内容に承諾した俺は、理科室を後にした。
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