社宅アフェクション
「うるさいんだけど。何騒いでんの?」
「げっ…」

悪魔のような嫌な声に、一気に気分は地獄に落ちる。
声の方向を見ると、私を馬鹿にしたように見下す目とぶつかった。


304号室の住人、本荘勝彦。同じ高校3年生で、超ムカつく、ただの野球バカ。朝からこいつに出くわすなんて最悪!!


「何ぶっ倒れてんの?鼻血とか…バカ?」
「はぁ?状況見なさいよ!もっと気遣──」
「どうせドアの開く範囲すら分かんなかったんだろ、バカが」
「ううっ…」


心無い正論が、私にズシズシ突き刺さる。

確かにそうだけど、そうなんだけどっ!!でもバカって言いすぎじゃない!?
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