社宅アフェクション
「途中退部した人って呪い受けるんだって!今年入部した子、すぐやめたらしいんだけど、交通事故と転落だって……」
「マジで?でも私…あ、あれか?引っ越しの前日に、社宅のエレベーターに閉じ込められてさ!半日動かなくて、死ぬかと思った!」


京子はケラケラ笑いながら語ったが、多分それだ。入部期間が長かったから、その程度ですんだのかも……


なんかすごく大陸が心配に……


「そういえばさぁ」


京子の口調が変わった。


「本荘も入ったんだよな、図書同好会」
「そうだよ?」
「あいつ、退部させよう」
「き、京子……?」
「退部にそんなオマケがあるなんて知らなかった!本荘を退部させるぞ!痛い目みせてやる!!」


男勝りな京子は、小さい頃から何かと勝彦と衝突していた。この事実に乗じて、勝彦を消そうとして………それもいい。


「大陸から離すチャンスだ!いけ、京子!」
「いや、青葉関係ないけど…いいや!おい、本……荘?」


教室に勝彦の姿はない。


「酒田!いっつもお昼一緒だろ!本荘は?」
「あいつ?用事あるっつって、昼休み早々に出て行ったぞ?」
「何の用事だよ!!あぁ?」
「し、知らねぇよ!つか、怖えって、宮崎!」


勝彦が教室にいない……用事……ま、まさか!!!!
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