嘘月〜riar moon〜
「サユ!」

突然私の体が重くなる。

「ミホ…。」

私に抱き着いているのは柊谷ミホ。

私と同じ高2で私の事を一番知ってくれている子。

「朝っぱらから元気だね…。どうした?」

「あのね…!
あのねあのね聞いてね!!!
あのねあのねえっと…あのね!」

『あのね』を何回言うつもりだ?

と思うほど連呼した後やっと何を言うのか思い出したのか手をポンッと叩き

「今日ね転校生がくるんだって!!」

…?

「で?」
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