ギャップ彼女 2
「遅ぇ」
『…ごめん』
蓮は私のすぐ隣の席で、意地悪な笑みをうかべていた。
「気にしないで」
そう言って微笑む翔は、蓮の左隣に座っている
「りんちゃーん」と小声で手を振るのは隼人。隼人は、私の左斜め後ろにいて、その横には、悠斗が座っていた。悠斗は、私と目が合うとフッと笑った。
どうやらこの場には、生徒会役員が全員いるようだ。
隣の蓮から聞いたのだが、何でも2年C組D組の中に丁度4人ともいるので、人気投票はあえて行わず、4人とも強制参加になったらしい。
「これで、全員そろったなー?俺が団長を務める事になった3ーBの井上 稜(りょう)だ。よろしくなー」
「私は、チアのリーダーを務める、3年F組 橘 芽衣です。よろしくお願いします。」
「じゃぁ、これからの日程を説明するぞー。まずは……………」
これから、昼休みや放課後を使って、何回か練習があるようだ。日程など書かれたプリントを見ながら溜息がこぼれた。
なんとチアは、ダンスをしなければならないのだ。