ギャップ彼女 2
「なんだよ」
「少しだけでもいいじゃんか~」
慎士と海斗は不満気な顔で、ブーブー言っている。
『だって、俺のだし』
「アハハ~奏って意外と独占欲強ぇんだな?」
「「だよな~」」
俺がそう言えば、ケラケラと笑いだす大地達。
『…うるせ。ほっとけ』
「まぁ、いいや。俺達には凛音ちゃんいるしな?」
「あぁ。凛音ちゃん、今日も笑顔が可愛い♪」
「俺の癒しだ~凛音ちゃ~ん!?」
大地、海斗、慎士がリンを目で追いかけながら、口々に言った。
イヤ、凛音ちゃんも俺のだから。
そう言いたい言葉をグッと飲み込んだ。
でもリンの働く姿は、皆を虜にするほど魅力的だったんだ。さりげない微笑み、それに仕草が何とも色っぽい。
「ククッ。結局、虜になってるし」
俺は、大地達がクスクス笑っているのにも気づかない位、リンの働く姿に釘づけになっていたのだった。
~奏 SIDE END~