ギャップ彼女 2
本部に戻ろうと歩いていると、不意に背後から手首を掴まれた。
…誰?と思い振り向けば、そこに悠斗がいた。
「見つけた」
『…悠斗?』
「行くぞ」
『え?』
悠斗は、私の手をとり走り出す。
どこ行くのだろか?そう不思議に思いながら走っていたが、運動場の中心まで戻ってきた事により、理解できた。
そっか、借り物競争の最中だったんだと。
…っていうか、また私!?
そんな事よりも、他の人が次々にゴールをしていくのが見えた。
あれ…
もしかして…ビリ?
運動場で走っているのは私達2人だけなので、かなり目立っている。
しかも観客の方から、凄い殺気を感じる。
突き刺さる視線に耐えながらも、やっとの思いで審判の場所に着いた。
「紙確認しますね」
「あぁ」
悠斗がお題の書かれた紙を渡せば、審判は目を見開き驚いた。そして、何故か私とお題の書かれた紙を交互に見ている
……な、何!?
お題気になるんですけど!?
「行くぞ」
『…うん』
何て書いてあったのか気になったが、聞く勇気は無かった。
あの驚き様…絶対、変な事が書かれていたに違いない。
そう思ったのだった。