ギャップ彼女 2
必死に逃げていたのだが、ついに囲まれてしまった。敵は3チーム。
かなり分が悪いが、鉢巻は、渡さん!?
負けるもんか!!
「ブスが調子に乗らないで」
「キモイんだよ!ブ~ス」
「ブスのくせに!生意気!?」
『……。』
今、競技中――…ブス関係ないじゃん!?
「リン、今のうちよ!」
愛莉の囁き声が聞こえ、私は行動を起こした。
一番近くにいた右側の敵の鉢巻を右手でサッと取り、すぐさま方向転換しそのまま、反対側にいる敵の鉢巻を左手で素早く取った。
一瞬の出来事で、敵チームは何が起こったのか理解不能なようで、ポカンとしている。
ふんだ。
おしゃべりに夢中になってるからよ!?