ギャップ彼女 2
『……。』
どうしよう…。
また、壊れてしまった。私は無残な姿になってしまった我が相棒メガネを、ただボーッと見つめる事しかできなかった。
「わ、わたしのせいじゃないわよ!!あ、あなたが、眼鏡かけてるから、い、いけないのよ!?べ、べべ、弁償なんてしないんだから!!」
ぽっちゃり彼女は、早口にそう言って逃げ去っていったのだった。
はぁ…
「ピーーーーーッ」
私の溜息と同時に競技終了の笛が鳴り響いた。
「……リン、眼鏡…」
『……あ、ありがとう』
愛莉は、無残な姿になってしまった眼鏡を拾って渡してくれた。眼鏡のフレームは変な風に曲がり、度なしレンズはフレームから取れてしまっている。
…最悪だ。