ギャップ彼女 2
「…リン?」
I am a stone――……
―――――……
――――――――……
「高瀬さん、リンは何やってるの?」
「分からないの。さっきから呼びかけても反応なくて…。どうしちゃったのかな?」
「リン、どうした?」
「おい、チビ…………って寝てるぞ」
「あはは~リンちゃん面白いね」
「はぁ」
「立ちながら寝るって…」
「リン、器用だな」
私は、完璧石になりきっていたのだが、あろう事かそのまま寝てしまっていた。
「リン起きて!?リン!リン!」
『I …am… a …stone……』
伊吹が私の肩を持ち、体を揺すって起こしてきた。
少しづつ意識を取り戻してくるが、まだ頭がボーっとしている私は、なりきった石から抜け出せず、こんな言葉を呟いてしまった。
その呟きが聞こえた伊吹はブハッと噴出し、ゲラゲラ笑いだした。
「り、り、りん~!!stoneって――…石だ、よ…?ヒー……俺、もうムリ…笑いすぎて涙でてきた…」
『……。』
あまりの恥ずかしさに、本気で石になりたいと思った瞬間だった。