ギャップ彼女 2




『……え!?』



…知らなかった



本当びっくりなんだけど!
という事は、私伊吹のお父さんのおかげで学校通えてるって事になるよね?




授業料だって払ってないし。




「まぁ、俺らしか知らないけどね。」



翔はそう言ってクスリと笑った。




「あえて言わなくてもいいと思ったんだ…。理事長の息子だからって俺は何も変わらないし。まぁ、翔はなぜか最初から知っていたけどなー。」



伊吹が翔を訝しげに見れば、クスクス笑う翔。そんな翔を見て溜息をひとつこぼした伊吹は、私を見てニコリと笑い口を開いた



「リンは俺が守るから、安心して戻ってきてよ?」

『…伊吹…ありがとう…』




本当に、嬉しかった。
またあの場所に戻れるんだ。
そう思うと、嬉しさで頬が緩んだんだ。
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