ギャップ彼女 2
本気
隼人に手を引かれながら歩いていると、突然クスクスと笑い始めた彼。
『…は、隼人?どうしたの?』
なんで笑っているのか分からないので、隣にいる隼人を見上げ、問いかけた。
「…ぶはっ」
しかし私と目があった瞬間隼人は、なぜか噴き出したんだ。歩みを止めケラケラ笑い続けている。
『…?』
…どうしたのだろうか?
ワケもわからずキョトンとしていると…
「リンちゃん、やっぱり最高!」
『…っ!』
グイッと手をひかれ抱きしめられた。
突然の事で驚いたが、それと同時にいつもと同じ過剰なスキンシップをしているのかな?と冷静な判断をしている私もいた。
いつもなら、ここで伊吹が「離れろー」とやってくる。でも、その伊吹がいない。
そこで私は気づいた。
今まで隼人と2人きりになった事がないという事を…。もちろん最初に出会った時を除いて
ある意味、隼人と2人きりのこの時間は貴重だな…なんて思っていた。