ギャップ彼女 2


「リンちゃん、荷物持ってあげる」

『…ありがとう』




歩き出した私達を「置いてくなよ」と、慌てて追いかけてきた隼人は、私がずっと右手で持っていた(写真を入れた)スクールバックを隼人が持ってくれ、



そのまま右手は隼人に繋がれた。




「おい、隼人。離せ」

「イヤだね。俺もリンちゃんと手繋ぎたいし」

「チッ」



何故か不機嫌な悠斗に、クスクス笑う隼人。
そして隼人は私の耳元で、こう囁いたんだ。





「リンちゃん、俺は諦めないよ?」





と。


その甘い声に、顔が熱くなるのを感じた。
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