ギャップ彼女 2
蓮の気持ち
でも、どうしても帰る気になれず、気づけば北校舎の屋上に来ていた。
『ダメだな…私』
フェンスに寄りかかったまま空を見上げた。
午後の光がいくらか薄れ、あたりに夕暮れの気配が混じり始めていた。
みんなに迷惑かけたうえに、こうやって逃げ出すなんて…
きっとみんなも呆れてるだろう。
みんな…迷惑かけてごめんね…。
そんな時、ガチャリと屋上の扉が開いたんだ。
…だれ?
扉の方へと視線を動かせば、扉から入ってくる彼と視線が絡まった。
「やっぱりここにいた」
そう言って近づいてきた彼に戸惑った。