ギャップ彼女 2
『…蓮…』
ーーーなんと、蓮だったのだ。
「ほら、戻るぞ」
『ま、待って』
蓮は私の右手を引き歩き出そうとしたが、私は立ち止まって抵抗した。
『今さら戻れないよ…』
私が戻ったとして、私のする事はもうない。
それに、逃げ出したんだ…
もう、戻れないよ。
というか、戻り辛い。
すると蓮は、繋いだ手をグイッと引き寄せてきて、気づけば私は蓮の胸の中に…
『…蓮…』
「大丈夫だ」
……温かいな…
急に抱きしめられ驚いたが、精神的にダメージを受けている私にとって、蓮の温もりは安心するんだ。