ギャップ彼女 2
すぐ隣にいる彼と視線が絡み合った。
『…ゆうくん…』
「リ…ン…」
私が彼の名を口にすれば、彼は目を見開き驚いた表情で私の名前を呟いた。
目の前の彼は、信じられないものでも見たような顔をしている。
この瞳は、まさしく先ほどまで手を繋いでいたゆうくんだと思ったのだが、意識がはっきりしてくると同時に、自分の間違いにハタと気づいた。
『あ…ゆ、うと…ごめん…間違えた…』
私が謝れば、寂しげなんだけど、それでいてどこか嬉しそうな、なんともいえない表情をする悠斗。
「いや、いい」
そう言って小さく笑った。
『ごめんね』
微笑み返し、もう一度謝った直後…
「リン」
私の名を呼ぶ別の声がした。