ギャップ彼女 2
「…リン!」
蓮に手を引かれ生徒会室に戻る途中、後ろから私の名前を呼ばれたので、私と蓮は立ち止まり振りかえった。
『伊吹…』
そこには息をきらした伊吹がいて。
……もしかして捜してくれてたの?
「良かった。リン、戻ろう?」
『…うん』
ごめんね…伊吹。
自分が失敗したのに、こうやって逃げ出してごめんね…。
戻って、きちんとみんなに謝ろう。
それじゃぁ、善は急げだ。
ただでさえ時間がないんだ。こうしてる時間が勿体無い。
そう思って歩きだそうとした時、伊吹の視線が私と蓮の手に向いた。
すると、それを見るなり頬を膨らませた伊吹。
…どうしたのだろうか?