ギャップ彼女 2
『私、届けるね?』




私がダンボールを持って歩き出そうとすれば、「待て」と、声がかかった。どうやら、もう笑いは落ち着いたらしい。




「俺も行く」

『……うん』

「俺が持つ」

『ありがとう…』





悠斗がダンボールを持ってくれたが、なぜかその場から動こうとせず立ち止まっている。






『悠斗?』





悠斗をうかがうように見れば、悠斗の視線は、まっすぐ私を捉えた。





絡み合う視線。




さっきまでとは一変真剣な眼差しに、トクントクンと心臓の音が異様に亢進した。





「リン」

『……な、に?』

「……今日ケリをつける。」

『…え?』





ケリをつける…?
って何を…?




言っている意味がよく分からず首を傾げた。するとーー…
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