ギャップ彼女 2
「悠斗、ここにいたのね?」
そう言って怜奈は、私と悠斗の間に入りこんできた。
ほんの一瞬だが、ギロリと睨みつけられたのは気のせいだと思いたい。
私は、なんだか気まずくて後ろに下がった。
「…あぁ。」
悠斗が歩き出せば、「待って」と彼女も当然ついて行く。
「電話したのよ?携帯繋がらないんですもの」
「すまない。気づかなかった」
悠斗と怜奈は、何やら話しながら生徒会室を出て行く。
取り残された私は、ただぼんやりと2人が出て行った生徒会室のドアを見つめていた。
さっきまで悠斗と過ごした時間が、夢の出来事のように感じてしまう。
それにあの言葉の意味…
……彼女と別れるって事?
まさかね。