ギャップ彼女 2
「花那月さんを利用して、私に嫉妬させる為でしょ?」
『……。』
…唖然
まさしく空いた口が塞がらない。
「ごめんね、悠斗…」
そう言って抱きついてきた怜奈。
俺は、ただただ呆然と立ちすくむ事しかできなかった。
勘違いにも甚だしい。
どうしたら、こんな考えになる?
…それとも馬鹿なのか?
この時、俺は知らなかったんだ。
この場面をリンに見られているとは…
『離れろ』
我にかえった俺は、グイッと怜奈の肩を押し離れた。
俺が触れたいと思うのはリンだけだ。
お前じゃねぇ。
『悪ぃけど、俺が好きなのはお前じゃない。』
はっきりと俺の気持ちを伝え、その場を後にした。もうこれで怜奈が俺に関わってくる事はない。
そう思った俺が馬鹿だった