ギャップ彼女 2
〜奏 side〜


消灯時間になるという事で、俺たちは、皆帰る事にした。本当は、一晩中そばに居たかった。



リンが倒れた時、頭をすごく痛がっていた。
どこか悪いのか本当に心配だったが、検査の結果は異常なし。
安心するものの、何だかスッキリしなかった。




目を覚ましたかと思えば、ユウ(悠斗)の事を思い出しかけているし。もしかして、記憶喪失と頭痛が何か関係あるのではないか…？



そう思わずにはいられなかった。



「花那月さん」



そんな事を考えながら歩いていると、1人の看護師に呼び止められた。リンのお母さんの後ろを歩いていた俺たちも必然的に足を止める。



「院長先生から、凛さんの事でお話があるので、こちらにきていただけますか？」

「はい。」

「じゃぁ、俺たちはこれで」



気になるが、家族にしか話せない内容だと思い立ち去ろうとしたが…


「奏くんも悠斗くんも一緒に聞いて欲しいの」


リンのお母さんにお願いされ、俺たちは診察室らしきところへ一緒に行く事になった。



看護師に案内され、診察室に入れば、すでに院長先生らしき人が座っていて、こちらに柔らかい笑顔を向けた。



「どうぞ、座って下さい」



リンのお母さんとリクは椅子に座り、俺たちは後ろに立った。
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