ギャップ彼女 2

『お、おはよ…。』


絶対、寝顔見られたよね…
何だか恥ずかしくて、布団を目の下までかぶった。



「リンちゃん、おはよ。店やってなくてコンビニのだけど、ロールケーキ買ってきたから後で食べような?」



そう言って隼人は、袋を上げて見せてくれた。



なんですと!!



ロールケーキ!?
私は、思わず布団をどかし、ガバリと起き上がった。




「はいこれ」と渡してきたので、中を見れば、私の好きなコンビニスイーツの一つ、スプーンで食べるロールケーキだった。



今じゃコンビニスイーツは侮れない。このコンビニのロールケーキは、しっとりとしたスポンジと、程よい甘さの生クリームが特徴だ。




『ありがとう』


あまりの嬉しさに頬が緩んだ。






ハッ!!
でも私、寝てたから髪の毛ボサボサじゃない?
そう思って手ぐしで髪を整えていると、伊吹が眉を下げ私を見ているのに気付いた。



私と目が合うと、伊吹が口を開いた




「……りんが、入院したって聞いて、心臓止まるかと思った………元気そうで、本当に良かった…」


『伊吹…心配かけてごめんね…』



伊吹にこんな顔をさせてしまったことに、胸が痛んだ。
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