ギャップ彼女 2

「なぁ」

『ん?』



伊吹に謝った後、蓮が私を呼んだので蓮を見つめた。




「具合は、もういいのか?」

『うん。』



あれ?
これって……



『蓮こそ、目の下にクマがあるけど大丈夫?』


どうみてもクマだった。蓮は、何だか寝不足なのか、時折あくびをしていた。朝早いからまだ眠いのだろうか…?


私の体は何でもない。それに頭痛も、あれ以来ないんだ。本当に、昨日の痛みは何だったんだろう…。



「……あぁ」



蓮は、何だか気まずそうに右へ左へ視線を泳がせている。そんか蓮を見て笑うのは翔と隼人。


どうしたのだろうか…?


不思議に思っていると、ニヤッといたずらっぽく笑った隼人が口を開いた



「蓮はねー、りんちゃんが心配で、心配で、眠れなかったんだよ」



…え…そうなの?


クマができるまで心配してくれたなんて…
蓮、ありがとう。




「なっ、なに言ってやがる!!」

「本当の事だろ?」

「だまれ」




隼人にからかわれるのが嫌だったのか蓮は「便所行ってくる」と病室から出て行ってしまった
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