ギャップ彼女 2
不思議に思っていると、リンは「でも、何で思い出せないんだろ。ダメだね、私。」と自嘲気味に笑った。



「…んな事ねぇ…」

「そ、そうだ。」



そんなリンを見て、奏と悠斗は明らか動揺している。



…なんなんだ?



『リン、どういう事?』


俺は、思い切って聞いてみた。




「私さ、7歳位の記憶がないんだ。ないといっても数か月間だけどね。」

『そうなんだ…。』



それって、記憶喪失って事だよな…
どうしてそんな事に?


事故か何かで、頭をぶつけたとか?
俺は、疑問でいっぱいだった。




「記憶…取り戻せたらいいのに…。」




俯きながら悲しそうに話すリンを見た奏は、「リン、無理やり思い出すんじゃねぇぞ。」と何故か焦ったように言い、



悠斗も、「そうだ。過去なんて気にするな。」と頭にポンと手をのせていた。
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