ギャップ彼女 2
「楽しかったな!もう一回やろうぜ」と笑顔で話しかけてくるのは海斗。


『もうムリ…』

「俺も…」

「これぐらいでなさけないわよ!?」




プールサイドで、座り込んで項垂れている伊吹と私に、渇をいれるのは愛莉。



『だって、超早いんだもん…』




今回、初めてウォータースライダーを体験した私。だけどね、初チャレンジがこの恐怖スライダーだよ?



…ありえないよ





「分かってないわね…このスリルがいいんじゃないの!」

『いやいや、分かりたくないから』




こんなスリルはいらないよ!
ってか、もう絶対やりたくない。これだけは絶対にムリ!?



「もう一回…『全力でお断りさせていただきます!』




今さ、絶対もう一回やろうって言おうとしたよね!?




「もう、分かったわよ…。ほら、今度はあっちのスライダー行くよ!」




愛莉が指さしたのは、浮き輪で滑るスライダーで…



ゲッ
これも怖そう…





『ね、伊吹「あれなら、大丈夫そうだなっ!」



あれも怖そうだよね?という私の言葉を遮ったのは、元気を取り戻し立ち上がる伊吹で…




『……。』

「リン行こうぜ?」




…マジですか!?




「まさかリン、あれもムリだとか?」

『…な、な、なわけないじゃん!あれぐらいだったらさ…平気…だよ…?あ…ははは……』





海斗の言葉に思わずこう言ってしまったんだ。
< 7 / 479 >

この作品をシェア

pagetop