ギャップ彼女 2
~伊吹 side~


リンが、俺の肩に寄りかかったまま眠ってしまった。


ヤバイ。マジでドキドキする…。


スースーと気持ちよさそうに寝るリン。
本当、無防備すぎ。


リンは絶対俺の事、男として見てねぇだろうな


はぁ…
まぁ、いっか、それでも。
リンとこうしていられる事は、とても幸せだ。



俺は、リンが好きだ。
それは、きっと初めてリンを見た時からだろう


―――――――
――――
――



入学式の時、リンは新入生代表の挨拶をしていた。
黒髪を2つに縛り、メガネをかけた少女。
見た目優等生の彼女は、今まで会った女の子と雰囲気が、どこか違う感じがした。


「あの子が、入試トップなんだね」
「いかにも、勉強できます~って感じ」
「暗そう~」



周りの子達がヒソヒソと囁いているのが聞こえた。




人を寄せ付けない雰囲気の彼女は、クラスでも浮いた存在だった。
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