ギャップ彼女 2

私が自分の席に座れば、愛莉も自分の席に戻った。愛莉は椅子の向きを変え、私と向き合う感じになった。



『ねぇ、愛莉、何の話してんの？』



海斗が、興奮しながら伊吹に話をしているので愛莉に尋ねた。すごく気になったんだ。



「この前、連れて行ったキャンディカフェにさ、超可愛い子がいるらしいよ。」

『……へぇ。そうなんだ』


キャンディカフェの名前が出たので、一瞬驚いた。海斗来てたもんね…


それにしても、超可愛い子って誰だろ？
唯織さんかな？
それとも沙羅さん？紫苑さん？



「朝から、そればっかり。まぁ、私は和樹さんラブだけどね。」


そう言ってクスリと笑った。



「お～い。山田！先生が呼んでる。職員室来いってさ。行こうぜ。」



そんな時、クラスの男の子が叫んだ。
それを聞いてピクリと反応したのは愛梨。


「ちょっと、佐々木！？山田って言わないでっていつも言ってるでしょ！」



愛莉は、佐々木くんに怒りながら教室を出て行く。確か、佐々木くんは、愛莉と同じクラス委員だ。怒られた佐々木くんは、何故かアハハ～と笑って……



喜んでいた。


ワザと愛莉を怒らしているのであろうか…？
佐々木くんって…変な人だな。


そんな事を思っていると、「おーい、海斗」と教室の前のドアから声がした。思わず、声のする方に視線を向けた。


……こ、この人！？