ギャップ彼女 2
私は、もう話についていけないので、自分の机に突っ伏した。
本当に、意味不明だ。




―――もう寝よう。



そう思ったのに、海斗は「リン、寝んなよ~!」とクイクイと私の服を引っ張ってきた。


そんな事をされれば起きなきゃいけないわけで
『…ん』とノソノソと顔をあげた。



「ごめん、凛音ちゃんの話ばっかりでつまらなかったよな?凛音ちゃんは、もちろん可愛いけど、リンも可愛いぜ。リンも、今度一緒にキャンディカフェ行こうぜ」


ニコニコしながら言う海斗。
さすがに、同一人物ですなんて言えない。




『…あ、うん』



これは、バレてないって事だよね…?


安心したのと同時に、海斗や愛莉を騙している事実に胸が苦しくなった。
こんな気持ちになるなんて思ってもみなかった


でも、学校をやめるわけにはいかないんだ。
バイトの事は絶対バレてはいけない。




せっかく私なんかにも仲間ができたんだ。
失いたくない。私は、服の上から首元のネックレスをギュッと握りしめた。







―――そう、私の大事な仲間の証を
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