極上な恋のその先を。
すぐにタクシーをつかまえて、あたしが連れて来られたのは。
センパイの家……。
お互い話す言葉も見つからず、けれど決してそれは嫌じゃない。
手を繋いだまま、あたしは促されるままセンパイの部屋へと招かれた。
瞬間香る、アロマの香り。
センパイの……香り。
「……」
――パタン
重たい扉が閉まる音と同時に、掻き抱くようにキスが落ちてきた。
いきなり深く求められ、持っていた鞄がスルリと手から離れた。
玄関に転がった鞄には目もくれず、あたしはセンパイの首に腕を伸ばす。
「ん……」
壁に抑え込まれるようにキスをして、着ていたジャケットはセンパイの手で器用に脱がされていく。
身体を這うセンパイの手は、すごく熱くて……。
嬉しくて、泣きたくなった。
スカートの中に滑り込んだその手で、ハッと我に返る。
「あ、あのセンパイっ……」
「ん?……なに」
伏し目がちに見下ろされ、たまらずに俯いた。
「シャワー、浴びたいです」
ジッと見つめられ、すべて見透かされた気分になって落ち着かない。
上気した頬に、すでに熱をもった身体の事は、嫌ってほどわかっていた。