極上な恋のその先を。
いたたまれなくて、ソワソワしていると、なぜか不服そうに目を細めたセンパイに睨まれてしまった。
ビク!
「お前はいつまで俺をそう呼ぶんだ?」
「え?」
一瞬キョトンとして、ハッとした。
名前か……。
かあっと頬が火照っていく。
口の中に残っているチャーハンを慌てて飲みこんだ。
「だ、だって……もし名前で呼ぶことに慣れてしまって、会社で口が滑ったらと思うと……」
って、言うのはもちろん言い訳。
だってそんなの恥ずかしい。
今までずっと”久遠センパイ”と呼んできたのに……。
3年前にも言われていたけど、あの時はセンパイの方が折れてくれた。
モゴモゴとしながら、チラリとセンパイをうかがった。
「ベッドじゃ散々言ってたくせに」
「へっ」
ギョッとして目を見張る。
頬杖をついて、気怠そうにあたしを眺めるとさらにその目を細めた。
「セックスしてる時だけ素直なんだな、渚は」
「セ、センパイッ!」
ガタッと身を乗り出すと、クイッと口角が上がる。
な、なな、何を言って……!