極上な恋のその先を。
EndlessRoad
◇
――そうして。
あっという間に忙しい月日は過ぎ、センパイとパリに来てから一年が経とうとしていた。
あたしよりも少し前に発ったセンパイが、ふたりで住めるアパートを探してくれていて。
そこは、パリ郊外のワンルーム。
小さいけど、キッチンとか寝室は別れている可愛い部屋だった。
壁紙は白一色。
床はナチュラルなウッド調で、家具は青と白で統一されている。
まるで、カリブ海を思わせるハイセンスなその家具たちは、もちろんセンパイが選んだ。
そして、パリのファッションショーにいつか自分たちも携われるように、今は必死に勉強してる。
慣れない海外。
慣れない仕事。
もちろんツラい事の方が多いけど。
でも……今あたしは、大切な人と一緒なんだ。
だから、頑張れる。