極上な恋のその先を。
「当たり前だろ? もっと見とけ!」
「えっっ!!?」
ギョッとしたのと同時、再び顎を掴まれてキスをされた。
「!」
なな、何考えてっっ!
こんなあたしの動揺とは裏腹に、教会の中は拍手と祝福の声で溢れていく。
だからあたしは、いつの間にか目を閉じて和泉のキスを受け入れていた。
きっと、これから先も。
あたしはこうして、和泉のペースに乗せられてしまうんだろうな。
でもそれは幸せで、とても心地よくて。
センパイは、センパイだって笑っちゃうんだ。
ねえ、そうでしょ? あたしだけの大魔王様?
リゴーーン
リゴーーーン
「Le Chemin Heureux en Rose……」
神父さまの声がして。
鳴り止まない祝福の鐘が、いつまでもあたし達に降り注いだ。
fin.