約束
プロロ-グ
あの時、何で私は
貴方が隣にいることが
当たり前だなんて
思ったりしたんだろう。
『当たり前』のことなんて
本当は何一つないのに、
人は毎日同じことが続くと
それを当然のことのように
感じてしまう。
私は、君と出会えたことで
多くのことを学び、そして
一番大切なものを失った。
幸せは一人で作りあげて
いくものではなく、
二人で少しずつ積み重ねて
作りあげていくもの
だったんだね。
もう一度君と話せるなら
私は二度と君を手放したり
しないのに、今の君はきっと
私なんか求めていない。
必要としてないんだ。
今さら私がどんな言葉を
伝えようと、どんな態度を
とろうと、君の気持ちが
変わることはないだろう。
人として、そして恋人として
最低なことをした
私のことなんか、
もう信用してくれないだろう。
そうずっと思っていた。
でも、君の本当の気持ちは
違ったね…。
五年間、君がどんな思いを
していたのかは
私にはわからない。
けど、凄く辛かったと思う。
大変だったと思う。
迷惑ばかりかけてごめんね?
本当にありがとう。
大好きだよ。