タイムマシーン

あーやっと午前が終わった

まだあと半分あるのか…


「結子ちゃん、購買行くけど何かある?」

「あーレモンティー頼んでいい?」

「ん、わかったー」



はあ…
机で伏せていたら


「篠崎」

顔をあげたら甲斐くんが

「篠崎、ちょっといい?」

「うん…」




連れて来られたのは小さな部屋

「ここは…?」

「陸上部の部室」


なぜ?


「誰もいない方がいいと思ってさ」

「…なに」



「何で本気ださない?」

「何を?」

「バレーだよ」



「そんなこと」

「あるだろ」


「何を怖がってる?」

「…………別に」





「俺の顔見ろよ」

…………見れるわけ、ない



「言いたくないか」

………


「俺、篠崎がまた生き生きとしてるのが
見たかっただけなんだ」


「悪かった。教室戻っていいから」


―違う
謝るのはあたしだから
甲斐くんは謝らないで


「ん…戻るね」


ドアを開けてから

「甲斐くん、ごめんね…」

小さな声で呟いた
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