タイムマシーン
水道の所に行くと近くで何人かがたまってた
近所の人だろうか
見て見ぬふりをして蛇口を捻ろうとしたとき
「あれ?お前篠崎じゃね?」
―誰?
声の主を見て息が止まるかと思った
「やっぱ篠崎じゃん。コレ彼氏?」
コレとは吉田くんのことだろう
「………」
「シカトかよ」
なんで?なんでこんな所にコイツがいるの?
早くどこかへ行ってよ
その時あたしの電話が鳴った
「篠崎さん、甲斐さんからではないですか?」
「あ、うん」
コイツの前で甲斐くんとのやりとりを聞かれたくない
どうしよう
「甲斐?篠崎は甲斐と連絡取ってるのかよ」
「………」
「何とか言えよ!!」
…早くどこかへ行ってよ
「失礼ですが、随分と態度が横柄な方ですね。
僕は篠崎さんとクラスメイトです。
甲斐さんともクラスメイトです。
質問にはお答えしました。お取り引き願います」
「なんだよお前!?」
「お引き取りを」
「…チッ、面倒だな
おい篠崎、今度同窓会あるの知ってるか?」
え…
「来いよ」
そうして、アイツは公園から出ていった