タイムマシーン

手を引かれたままゴミを捨てて

そのままベンチに座った



握られた手が強くなった


「あと2つだ
……あと2つで結び目がほどけるんだ」


何の話?


「お前が縛った結び目の話」

「わかんないよ」



「罪悪感を自分の中に閉じ込めて
紐でずっと縛ってるだろ」



そんな
そんなの
罪悪感なんて


「あるに決まってるじゃん」

「もう解放してもいい」

「……できるわけないよ…」



いつだって思い出す

気付いたら目の前で血が流れてた

それはとても鮮やかな色で

血なんだって認識した時にはもう遅くて

< 66 / 117 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop