今日から私は彼の同居人
純兄ちゃんは食事中ずっとにこにこと笑みを絶やすことがなかった。


私たちはかつて一緒に過ごした日々の思い出を語り合った。


「誰かと一緒に食べる食事は一人で食べるよりずっとおいしいよ。久しぶりに楽しい食事だ。ずっといてほしいくらいだなあ」


「あ、あの、えと」


私は両手を膝の上において頭を下げた。


「不束者ですが、これからよろしくお願いします!」


「ははは。まるでお嫁に行くような台詞だね。こちらこそ、よろしくお願いします」


頭を上げると彼も両手を膝の上において頭を下げていたので私は頭を下げ直した。


頭をあげるとにっこりと笑みを浮かべる彼と目が合った。


< 11 / 22 >

この作品をシェア

pagetop