青いバラ
また、目を覚ました時には、外は真っ暗で、隣にあった温もりもない。
夜まで寝てしまったらしい。
彼はもう帰ったのか。
体が軽くなっている。
熱も下がったのか、よかった。
「静菜?おかゆ食べられる?」
その声とともに、台所からひょっこり声を出した彼。
「帰ってなかったの?」
「静菜を放って帰るわけないでしょ」
何言ってんの?まったく。
つぶやきながら、おかゆを運ぶ彼は母親さながらだった。
「ウフフ…似合わないね、エプロン」
「うるさいなぁー。黙って食べなよ」
どうやら照れているらしい。